2024.09.06
「笑気麻酔」を知っていますか?
当院では、歯科治療に対して強い恐怖や緊張を感じてしまう患者さんには、「笑気麻酔」を使った治療を行っています。笑気麻酔には気持ちがリラックスする「鎮静効果」と、痛みを感じにくくなる「鎮痛効果」があります。
歯医者が苦手な方やお子様の治療の味方になってくれるものです。では、内容について詳しくご紹介していきますね。
笑気麻酔とは・・・
笑気麻酔とは、意識を保ったままリラックスして治療を受けていただける麻酔法です。
「麻酔」といっても、鼻から「笑気ガス」を吸い込むだけなので、注射嫌いの方もご安心ください。
笑気ガスは正式には「亜酸化窒素(N2O)」という気体で、吸い込むとほのかに甘い香りがします。
約30%の低濃度笑気と、約70%の高濃度酸素を混ぜて使用し、治療後は体外にすぐに排出されるため、副作用などの心配もほとんどありません。
小さなお子さんにも安心してご使用いただけます。
笑気麻酔が向いている方
- 痛みが苦手な方
- 麻酔注射が苦手な方
- 歯科治療がとにかく怖い方
- 口の中に異物が入ると吐き気を感じやすい方(嘔吐反射のある方)
- 歯科治療にトラウマのある方
- 恐怖心の強いお子さん
- 長時間座っていることが苦痛で仕方ない方
- 高血圧などの方
笑気麻酔は歯科治療に対するストレスから血圧や心拍数が上がってしまうのを防いで、高血圧の方への負担も軽減してくれます。
笑気麻酔が使用できない方
- 鼻から笑気を吸うため、アレルギー性鼻炎などで鼻が詰まっている方は使えません
- 喘息等の呼吸器疾患のある人
- 体内に閉鎖腔のある病気(中耳炎、腸閉塞、気胸、ブラと呼ばれる肺の閉鎖腔)をもっている方
当院の笑気麻酔の流れ
- 笑気ガスを吸入するため、専用のマスクを鼻に装着します。
- 最初は酸素だけを吸入していただき、徐々に笑気の濃度を上げていきます。患者さんの状態を見ながら、笑気の濃度を調整します。
- 効果が現れるのを5分ほど待ちます。手足がポカポカしたり、ほろ酔いのような気分になったりして、気持ちが落ち着いてきます。
意識がなくなることはありませんので、ご安心ください。
- 効果が確認できたら、治療を開始します。治療で局所麻酔を使う場合も、笑気麻酔の鎮痛効果のおかげで注射の痛みはほとんどありません。
※笑気麻酔を使用された場合でも局所麻酔はさせて頂いて治療になりますのでご了承ください。
- 治療が終了したらマスクを外します。自然な呼吸で、笑気が体外に排出されます。患者さんの状態によっては、100%の酸素を吸っていただく場合もあります。
- 数分ほどお休みいただき、ふらつきや異常がなければお帰りいただけます。
当院では「笑気麻酔」だけでなく、患者さんがなるべく恐怖や緊張を感じないように治療することを優先で考えています。
皆さんに安心して治療を受けて頂ける歯科医院を目指しておりますので、お口のお悩みは当院までお気軽にご相談ください。
この記事を監修した人
やまもと歯科 大久保院 院長
山本 康博
院長の山本は、一般歯科から専門的な治療まで幅広い診療を提供し、地域の皆様の口腔健康をサポートしています。国立東北大学歯学部を卒業後、滋賀医科大学医学部歯科口腔外科に入局し、総合歯科や複数の医療法人で院長を歴任。2018年にやまもと歯科大久保院を開院しました。
歯科医師臨床研修指導歯科医師(厚生労働省)の資格を持ち、日本口腔インプラント学会会員として専門的な知識と技術を習得。ストローマンインプラントマスターコースをはじめとする多数の研修に参加し、「家族と同じように、想いを込めて治療する」という理念のもと、患者様に寄り添った丁寧な歯科医療を提供しています。