2025.09.10
定期検診って本当に必要?歯医者さんが教える予防の大切さ
「歯医者って痛くなった時だけ行けばいいんじゃないの?」そんな声をよく耳にします。
確かに、忙しい毎日の中で歯のことまで気を配るのは大変ですよね。しかし、実は”痛くなってから”では遅いこともあるのです。今回は、「定期検診って本当に必要?」という疑問にお答えしながら、定期検診の重要性についてお話しします。
痛くなる前に見つけるのが
“予防歯科”
虫歯や歯周病は、初期の段階ではほとんど自覚症状がありません。「なんとなく違和感がある」「ちょっと染みるかも」と思った時には、すでにかなり進行しているケースも少なくありません。
定期検診では、虫歯や歯周病の”兆し”を見逃さず、早期発見・早期治療に繋げることができます。初期の虫歯であれば、削らずに済むこともありますし、歯周病も進行を止められる可能性が高くなります。
定期検診で受けられること
定期検診では、以下のような処置やチェックが行われます。
- 歯の表面や歯間、歯ぐきのチェック
(虫歯・歯周病の診査)
- プラーク(歯垢)や歯石の除去(スケーリング)
- 噛み合わせの確認
- ブラッシング指導
- 必要に応じてレントゲン撮影
普段のセルフケアだけでは取り除けない歯石や、磨き残しの多い箇所をプロの目でしっかりチェック・ケアすることができるのです。
定期検診で”守れる”歯の寿命
日本では、80歳で平均して残っている歯の本数が約15本。一方、スウェーデンなどの予防歯科が進んでいる国では、同年齢で20本以上残っている人も多くいます。その違いを生んでいる大きな要因が「定期検診の受診率」です。
虫歯や歯周病が進行してしまうと、最終的には抜歯が必要になり、入れ歯やインプラントなどの治療に頼ることになります。定期検診を受けていれば、こうした”歯を失うリスク”を大幅に減らすことができるのです。
実は医療費の節約にもつながる
「定期検診=お金がかかる」と思われがちですが、実は逆。歯が悪くなってから大がかりな治療を受けるよりも、定期的な予防処置を行っていたほうが、結果的に医療費を抑えることができるのです。
例えば、虫歯が進行して神経まで達すると、治療には何回も通院が必要で、費用も高くなります。一方で、定期的にチェックとクリーニングを受けていれば、初期の段階で対処でき、治療費も最小限に抑えられます。
あなたの未来の
歯を守るために
定期検診は「今の健康な歯」を「将来も健康に保つ」ための、大切な習慣です。たった数か月に1回、30分~1時間の検診で、一生自分の歯で食べられる可能性がグンと高まります。
歯医者は「痛くなってから行く場所」ではなく、「痛くならないように行く場所」。これを機に、ぜひ定期検診の予約を入れてみてくださいね。