2025.09.03

歯周病が全身の健康に与える影響とは?

皆さんは、「歯周病」がお口の中だけの問題だと思っていませんか?

実は歯周病は、口腔内の病気にとどまらず、全身の健康に深く関わっていることがわかってきています。歯科医院ではよく「歯周病は放っておくと怖い病気です」と言われますが、その背景には、歯周病と全身疾患との関連があるのです。

今回は、歯周病が全身の健康に与える影響について、わかりやすく解説します。

歯周病とは?

歯周病とは?

歯周病は、歯と歯ぐきの間に細菌が感染し、歯ぐきの炎症や歯を支える骨の破壊を引き起こす病気です。初期段階では「歯肉炎」と呼ばれ、歯ぐきが赤く腫れたり出血したりしますが、進行すると「歯周炎」になり、最終的には歯が抜け落ちることもあります。

歯周病の原因はプラーク(歯垢)に含まれる細菌であり、口腔内の清掃不良、喫煙、ストレス、糖尿病、加齢などもリスク因子となります。

歯周病と全身疾患の関係

歯周病と全身疾患の関係

では、なぜ歯周病が全身の健康に影響するのでしょうか?

その答えは、歯周病菌や炎症性物質が血流にのって全身に運ばれることにあります。これにより、さまざまな全身疾患のリスクが高まると考えられています。以下に代表的な疾患との関連をご紹介します。

  1. 心疾患・脳卒中歯周病菌が血管内に侵入すると、血管の内壁に炎症を起こし、動脈硬化を進行させることがあります。これが心筋伷塞や狭心症、脳卒中などのリスクを高めるとされています。
    実際、歯周病のある人は、ない人と比べて心血管疾患の発症率が高いという研究結果もあります。
  2. 糖尿病歯周病と糖尿病は「双方向の関係」があるといわれています。糖尿病があると歯周病が悪化しやすくなり、逆に歯周病があると血糖コントロールが悪化することが知られています。
    歯周病を治療することでHbA1c(ヘモグロビンA1c)が改善するケースも報告されています。
  3. 妊娠と早産・低体重児出産妊婦さんが重度の歯周病を持っている場合、早産や低体重児出産のリスクが高まることがあります。これは、歯周病による炎症性物質が子宮の収縮を促す可能性があるためです。
    妊娠前や妊娠初期に歯科検診を受け、口腔内の健康を整えることが重要です。
  4. 誤嚥性肺炎高齢者に多くみられる誤嚥性肺炎も、歯周病菌が関与していると考えられています。
    食事や唾液とともに歯周病菌が気道に入り込み、肺に炎症を引き起こすことがあるため、特に介護が必要な高齢者の口腔ケアは非常に重要です。

予防と対策

予防と対策

歯周病を予防するためには、日々の正しい歯みがきと、歯科医院での定期的なプロフェッショナルケアが不可欠です。特に以下の点を意識しましょう。

  • 毎日の丁寧なブラッシング(歯間ブラシやフロスも活用)
  • 食生活の改善(糖分の摂り過ぎに注意)
  • 禁煙
  • ストレス管理
  • 定期的な歯科健診と歯石除去

歯周病は単なる「歯ぐきの病気」ではなく、全身の健康と密接に関わる疾患です。お口の中のケアを怠ることは、全身の病気の引き金になる可能性があります。

つまり、「健康はまず口から」これは決して大げさな言葉ではありません。

将来の健康を守るためにも、ぜひ定期的な歯科検診と、日々の口腔ケアを大切にしてください。

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