2026.07.21
インプラントは痛い?治療中と術後の痛みの真実と軽減方法を歯科医が解説
「インプラントに興味はあるけれど、手術が痛そうで怖い…」「歯ぐきを切ったり骨に埋め込んだりすると聞いて不安…」「術後はどれくらい痛みが続くの?」
インプラント治療を検討している患者様から、このようなご相談をいただくことは少なくありません。
実際、「インプラント=痛い」というイメージを持っている方は多く、その不安から治療をためらってしまうケースもあります。しかし、実際のインプラント治療では麻酔や術後の痛み対策が進歩しており、多くの患者様が想像していたよりも楽に治療を受けられています。
この記事では、インプラント治療中や術後の痛みの実際、痛みが起こる理由、痛みを軽減する方法について歯科医師の視点から分かりやすく解説します。インプラント治療に不安を感じている方は、ぜひ最後までご覧ください。
インプラント治療とは?
インプラントとは、失った歯の代わりに人工歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工歯を装着する治療法です。入れ歯やブリッジとは異なり、顎の骨にしっかり固定されるため、自分の歯に近い感覚で噛むことができます。
見た目も自然で、周囲の健康な歯への負担が少ないことから、多くの方に選ばれている治療法です。しかし、「骨にネジを埋め込む」という説明を聞くと、どうしても痛みへの不安を感じてしまいます。では実際の治療はどの程度痛いのでしょうか。
インプラント手術中は痛いの?
結論からいうと、手術中に強い痛みを感じることはほとんどありません。
インプラント手術では、虫歯治療や抜歯と同じように局所麻酔を使用します。麻酔が十分に効いた状態で治療を行うため、手術中に痛みを感じることはほとんどありません。感じるとしても、次のような感覚が中心です。
「歯を抜くより楽だった」「思っていたよりあっという間だった」という感想をいただくことも少なくありません。
なぜ術後に痛みが出るの?
手術中は麻酔が効いていますが、術後は麻酔が切れるため多少の痛みや腫れが生じることがあります。これは異常ではなく、体が傷を治そうとする正常な反応です。
痛みの主な原因
-
手術による炎症
インプラントを埋入する際には歯ぐきや骨に処置を行います。そのため術後には炎症反応が起こり、痛み・腫れ・熱感などが現れることがあります。
-
骨造成を行った場合
骨の量が不足している場合には、骨を増やす処置(骨造成)を併用することがあります。この場合は通常のインプラント手術よりも腫れや痛みが出やすくなる傾向があります。
-
傷口への刺激
術後すぐに硬いものを食べたり、強くうがいをしたりすると傷口に負担がかかります。その結果、痛みが長引くことがあります。
術後の痛みはどのくらい続く?
個人差はありますが、多くの場合は数日から1週間程度で落ち着きます。一般的な経過は以下の通りです。
手術当日
麻酔が切れると痛みが出始めます。処方された痛み止めを服用することで十分コントロールできるケースがほとんどです。
手術後2〜3日
腫れのピークを迎える時期です。特に下顎より上顎、骨造成を伴うケースで腫れやすい傾向があります。
手術後1週間前後
痛みや腫れは徐々に改善します。抜糸を行う頃には多くの患者様が腫れが引いた状態です。
インプラントの痛みを
軽減する方法
処方された薬を正しく服用する
術後には痛み止めや抗生物質が処方されます。痛みが強くなる前に服用することで、症状を抑えやすくなります。自己判断で服用を中止しないようにしましょう。
手術当日は安静に過ごす
激しい運動や長時間の入浴、飲酒は血流を増加させ、痛みや腫れを悪化させることがあります。当日はできるだけ安静を心がけましょう。
患部を冷やしすぎない
軽く冷やすことで腫れを抑えられる場合がありますが、長時間の冷却は血流を悪くして治癒を妨げることがあります。冷やし方については歯科医師の指示に従いましょう。
禁煙
完全禁煙してから半年後にインプラントの手術が可能です。その後も必ず禁煙継続していただいております。(当院の方針ですので他院様と異なる可能性がございます。)
よくある誤解と
正しい知識
「インプラントは抜歯より痛い」
必ずしもそうとは限りません。状態によっては抜歯後の方が痛みが強く出ることもあります。インプラント手術は事前に綿密な計画を立てて行うため、想像より負担が少ないケースも多くあります。
「術後ずっと痛みが続く」
通常は数日から1週間程度で改善します。何週間も強い痛みが続く場合は、感染などのトラブルが起きている可能性があるため早めの受診が必要です。
「痛みがあるなら失敗している」
術後の軽い痛みや腫れは正常な治癒反応です。痛みがあること自体が失敗を意味するわけではありません。歯科医師の指示通りにケアを行い、経過観察を続けることが大切です。
まとめ
インプラント治療に対して「痛そう」というイメージを持つ方は少なくありません。しかし実際には、手術中は麻酔がしっかり効いているため強い痛みを感じることはほとんどなく、術後の痛みも適切な処置やお薬によってコントロールできるケースが大半です。
もちろん不安を感じることは自然なことです。だからこそ、事前に正しい知識を持ち、疑問や不安を歯科医師に相談することが大切です。
「インプラントに興味はあるけれど痛みが心配」「自分の場合はどれくらいの負担になるのか知りたい」という方は、ぜひ当院までお気軽にご相談ください。患者様一人ひとりのお口の状態に合わせて、安心して治療を受けていただけるよう丁寧にご説明いたします。
この記事を監修した人
やまもと歯科 大久保院 院長
山本 康博
院長の山本は、一般歯科から専門的な治療まで幅広い診療を提供し、地域の皆様の口腔健康をサポートしています。国立東北大学歯学部を卒業後、滋賀医科大学医学部歯科口腔外科に入局し、総合歯科や複数の医療法人で院長を歴任。2018年にやまもと歯科大久保院を開院しました。
歯科医師臨床研修指導歯科医師(厚生労働省)の資格を持ち、日本口腔インプラント学会会員として専門的な知識と技術を習得。ストローマンインプラントマスターコースをはじめとする多数の研修に参加し、「家族と同じように、想いを込めて治療する」という理念のもと、患者様に寄り添った丁寧な歯科医療を提供しています。